銀野舎
銀野舎ブログ日記【2021年11月27日】 寒い冬の夜の綺麗なイルミネーション
[2021/11/27] ブログ日記
【2021年11月27日】 寒い冬の夜の綺麗なイルミネーション
 僕はどんなところにも1人で行ける。
 テレビのバラエティ番組などで「1人で行けない場所のボーダーラインは?」みたいなトークテーマがよくあり、映画館、ファミレス、美術館、動物園、居酒屋、カラオケ、旅行、お祭り、フェス、などと順番に挙げられるが、僕は全て1人で行ける。
 1人で行けない人がよく挙げる理由として「1人でいるのを見られるのが恥ずかしい」などと言うが、実際には誰も他人に注目していない。だから自分が1人でも全く恥ずかしがる必要がない。それに気づくと、どんどん様々な場所へ1人で行けるようになる。
 だから、もしも僕がそういうバラエティ番組の出演者なら、共演者の皆さんのトークバトルに全く入り込めず、僕のオンエア時間は無いだろう。

 そう思っていたが、1人で行けない場所が遂に出来てしまった。
 それは、寒い冬の夜の綺麗なイルミネーション。

 先日、市内でイルミネーションの点灯式があることをSNSで偶然に知った。場所は市内中心部の駅前。日付は今日。時間は今から約1時間後。
 冬になると夜には市内中心部の駅前の道路がイルミネーションで彩られる。駅前のイルミネーションは何度も見たことがあるが、点灯式は一度も見たことがなかった。今日の1時間後なので急だが、特に用事もなかったし、行ってみることにした。それこそ1人だからいつでもどこでも急に行くことが可能なのだ。
 外出する身支度をして、冬道なので安全運転で走り、出入りしやすい駐車場を探して車を停め、雪の中をゆっくりと歩き、駅前に着いたのが開始時間を少し過ぎた頃。しかし人だかりがどこにもない。何かしらのイベントをやりそうな雰囲気が全くない。周囲を見渡すと、街路樹にLEDライトが巻き付けられていたり、LEDライトのタワーやトンネルがあったり、イルミネーションの準備がされているのは分かる。
 インターネット検索からイルミネーション企画の実行委員会の公式ホームページを見つけて確認すると、点灯式が今日の今現在なのは間違いないが、正確な場所の詳細はいまいち分からない。こういうご時世の中だからわざと大々的に公表していないのかもしれない。でも点灯式がどうしても見たいわけでもなかったし、点灯式を見るのはあっさりと辞めた。

 僕は駅前の道路をあてもなくぶらぶらと歩き、食べる予定も飲む予定も全く無いが歓楽街のほうにも行ってみた。夜になったので飲み屋さんも開店し始めていた。歓楽街に来るのはおよそ1年半ぶりだったので、鬱陶しいと思っていた客引きやビラ配りすらもちょっと嬉しい。
 夜の道路を10分ほど歩いていると、遠くに小さな眩しい光が見えた。その光は尾を引きながらゆっくりと近づいてきて、大きな光の帯になっていく。イルミネーションが点灯したようだ。そして僕の周りの街路樹も綺麗に輝いて、僕は光に包まれた。ただの普通の道路が特別な空間に変わった。
 周囲では歓声が沸き上がる。歩いている人達も立ち止まり、イルミネーションを見上げたり、スマホを構えて写真を撮ったりしている。おそらく、みんなイルミネーションが目的でこの場にいたのではないのだろう。たまたま偶然にイルミネーションが点灯する瞬間に巡り合ったのだろう。サプライズだから余計に感動が溢れる。

 高校生の友達がみんなで笑い合っている。家族連れの子供達が走り回っている。スーツケースを引いている観光客のグループが記念撮影をしている。
 そんな光景を見ていると、僕は急に寂しくなった。僕は足早に駐車場へ向かい、そして真っ直ぐに帰宅した。

 僕はどんなところにも1人で行けると思っていた。
 そう思っていたが、違った。
 寒い冬の夜の綺麗なイルミネーションは、心に深く刺さった。致命傷。

 もしも僕が芸能人になり「1人で行けない場所のボーダーラインは?」というトークテーマのバラエティ番組に出演することになっても、エピソードトークの武器はひとつ出来た。
 だけど、使う機会があるかどうかも分からない武器と引き換えに、「寂しい」という気持ちを思い出してしまった。

 僕は帰宅してすぐに熱いシャワーを浴び、冷蔵庫にあった豚肉を焼いて食べながら缶ビールを2本飲み、録画してあった乃木坂46のテレビ番組を見て、そしていつもより少し早めに寝た。
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